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2011 NAB SHOWレポート【3D対応カメラ】

 S3D映像の幅を拡げる3D対応カムコーダー


2009 NAB SHOWにおいて、頑丈な3Dリグを用いたステレオスコピック3D撮影が再脚光を浴び始めてから2年。S3D関連の取り組みは、毎年進化し続けてきている。昨年は、3Dリグの小型化や編集作業の改善に力を入れた取り組みが見られた。

そして、3D対応ハイビジョンテレビが量販されるようになった今年。より多くのコンテンツが求められる時代になって、S3D撮影部分に再度焦点が当たった形となった。多くのコンテンツを誰もが撮影できるようになるためには、より手軽に撮影できるようにする必要が生じた。さらに、映画だけでなく、スポーツイベント中継や企業映像などコンテンツの幅を拡げるためには、リグを使わずに機動性を生かした撮影ができることも求められた。

このような背景もあり、今年の2011 NAB SHOWでは、各社から3D対応カムコーダーが出展された。もちろん、自由度の高いS3D撮影をするためには3Dリグを用いる必要があるのだが、お大型の3Dリグをスペース的に設置できない場合や格闘技などで三脚設置すら難しい場合、3Dリグで視差調整を厳密に行うための技術者が不足している場合などにおいて、手持ちや肩乗せのカムコーダーで3D撮影ができるようになることは、確実に3Dコンテンツの幅を拡げそうだ。

 

ソニーがハンディサイズの二眼式3Dカムコーダーを出展


ソニーは、ハンディサイズのNXCAMシリーズで二眼式3DカムコーダーHXR-NX3D1を出展した。第2四半期に33万円(税別)で発売する。HXR-NX3D1は、1/4型CMOSセンサーに光学10倍レンズを組み合わせ、これを左右2組搭載している。3Dレンズのコンバージェンス調整は電子式となっており、左右のイメージセンサーで得られた映像から切り出す位置を変えることで視差調整しているため。小型ハンディのカムコーダーでありながらも気軽にズーミング操作が可能な本格的な3Dカメラとなっている。民生用ビデオカメラ「ハンディカム」シリーズの手ぶれ補正機能を、3D映像撮影用にカスタマイズして搭載することで、安定した撮影を可能にしたことも特徴だ。  NXCAMシリーズとして提案していることでも分かるように、映像フォーマットのベースにはAVCHDフォーマットを採用。3D収録部分に関しては、Blu-ray 3D規格として使われている28Mbps MVCフォーマットで記録している。

 

ソニーが第2四半期に発売する予定のNXCAMシリーズ3DカムコーダーHXR-NX3D1。

 

より本格的な3D撮影については、XDCAM EXシリーズの3DショルダーカムコーダーPMW-TD300を参考出展。第3四半期に275万円(税別)で発売する予定だ。ブースでは、モックアップの展示とともに、撮影状態の開発機の展示がケースに収められた形で行われていた。PMW-TD300は、1/2型Exmor フルHD CMOSイメージセンサーをRGB 3板式光学ユニットを組み合わせている。これを2セット内蔵した3D対応レンズ系を搭載し、左右レンズのフォーカス/ズーム/アイリス動作を連動させた操作が可能になっている。  記録は2枚のSxSカードを使用して、左右の映像を独立して記録する。合計4基のカードスロットを持ち、左右それぞれに2枚のカード挿入をして、連続記録をすることも可能だ。64GBのSxSカード4枚を使ったとき、6時間以上も3D収録できるという。

 

パナソニックが第2世代3Dカメラレコーダーを発表


パナソニックは昨年、AVCCAMシリーズにおいて一体型2眼式3DカメラレコーダーAG-3DA1を発売した。左右の映像をSDHCカードに独立記録する形を採用し、HD-SDIでサイマル出力するか、HDMI1.4aを使用して3D出力するかを選んでディスプレイに表示する方法だった。  2011 NAB SHOWにおいてパナソニックは、第2世代3Dカメラレコーダーとして新開発したショルダー型のAG-3DP1を発表。単焦点固定レンズの先に3Dユニットが取り付けられているようにも見えるが、実際は17倍ズームレンズを搭載した業務用カメラレコーダーだ。1/3型フルHD 3MOSイメージセンサーを左右独立に配置、20bit DSPにより処理する。GenLock In、TC In/Outにも対応する。映像の記録については、10bit 4:2:2のAVC-Intraコーデックを使用して、左右独立してP2カードに記録する方式を採用した。64GB P2カードを使用した場合、1080/24pNで80分の収録が可能だ。

AG-3DP1では、バリアブルフレームレートを使ったファスト/スローモーション撮影にも対応している。720pモードで、12フレームから60フレームまで、20段階に可変速できる。

 

JVCが国内未発表のハンディ3Dカムコーダーを出展


JVCは、ProHDシリーズとして初のハンディ3DカムコーダーGY-HMZ1Uを出展した。GY-HMZ1Uは、民生用ビデオカメラとして展開しているGS-TD1をベースに、プロフェッショナル向けにXLRマイク入力端子を加えた日本未発表の新製品だ。ブースでは小型ガンマイクを載せた状態で展示していた。3Dレンズ系は、1/4.1型フルHD CMOSセンサーを左右に独立配置し、F1.2の光学5倍ズームレンズ(3Dモード時、2Dモードでは光学10倍になる)を組み合わせている。映像処理は、JVCが独自開発した高画質高速エンジンFARCON BRIDを採用した。  プレスリリースによれば、24pまたは60iでの収録が可能で、34Mbps AVCHDを採用しているとのこと。実際には、GS-TD1と同様に、960×1080×2のモードでは約17Mbps AVCHDで、1920×1080×2のモードでは34Mbps MVCでの記録となるのではないかと思われる。  GY-HMZ1Uは、米国で今秋、2,500ドル以下で発売する予定。