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アーティスト×クレッセント

映像作家の信藤薫氏(写真左)と空間美術家の大串孝二氏

 

~アーティストの表現手法の広がりに4DViewが寄与~
4DViewインスタレーション「天地の詩」

4DViewインスタレーション


インスタレーションとは何か。アーティストがオーディエンスを前にその場で演じるパフォーマンスと美術館などで展示物で表現するアートワークが融合したものと映像作家の信藤薫氏は言う。このインスタレーションに4Dviewを使うことで飛躍的にその表現方法が拡大するという。「4Dviewの存在は以前から知っていました。我々の表現を受け止めるのが映像機器。4Dviewはその映像機器のこれまでの発展の最先端を行く機材で、この4Dviewとアートがコラボレーションすることで起こりえるものが何かあると思ったんです」(信藤氏)。2008年に源氏物語1000年を記念して東北で行われたインスタレーション「天地の詞」は光源氏のモデルである源融をフューチャーしたものだが、今回の東日本大震災で世界中のアーティストからの励ましのメッセージへの答礼として、この4Dviewを駆使し、「天地の詞」を「天地の詩」に代え、今年4月10日に信藤氏が空間美術家の大串孝二氏、舞踏家・現代美術ディレクターの小山朱鷺子氏、エルサレム会修道士でもあるオルガニストのダミアン原田氏、石笛奏者の横澤和也氏、キュレーター登崎榮一氏に声をかけ、4DViewインスタレーション「天地の詩」が行われた。

 

世界への答礼


今回の取材に応じていただいたのは信藤氏と大串氏。また小山氏は寄稿という形で取材に答えていただいた。「(東日本大震災後)情報は多くあったのですが、精神の部分を伝えることがなかったように思います。世界中のアーティストからエールが送られているがこれに何か応えるべきではないかと信藤さんからオファーがありました。昨今若者は内発的な志向が強く、外に向けた力が足りなくなってきているようにも思えます。このインスタレーション「天地の詩」を再び行うことで外に発信する力になればいいと思うしこれが世界中から頂いたメッセージへの答礼にもなると思うんです」(大串氏)。また東北出身で自らも今回の大震災の被災者でもある小山氏は寄稿の中で「天地の詩」をテーマに選んだ理由を以下のように語っている。「今回の千年に一度という東日本大震災という災害を体験した私達は遠世(とうよ)の時代に立ち返り、天地を汚してしまったわれわれ人間の非をみとめてあらたなる大和民族の出発をしたいという希い(ねがい)と祈りをこめた考えから発したものである。(中略)今回の東日本大震災による犠牲者に対する鎮魂のパフォーマンスは、「永遠なる光の中へと回帰する魂への希いをこめて」という方向性を提示している」(原文ママ、抜粋)。

 

参加アーティストたちの横顔


「天地の詩」の参加アーティストのプロフィールは端的に紹介するより小山氏の寄稿文の方が見事に描かれているので、ここではそれを引用したい(以下原文ママ、抜粋)。

“「大串孝二」は墨を自在に駆使し、黒白の世界を独自に表現する日本の代表的なアーティストである。森羅万象を操る「墨箱」「墨幕」を創作し人間の精神の回復をはかる芸術家として知られている。千年に一度というこの度の稀有な災害で命を失った多くの人達への鎮魂は、大串孝二の「墨打ちアート」によって始められるべきものである。「小山朱鷺子」は母性的身体をなげうち、人間の死と再生をテーマに舞踏をつづけている存在である。海外では「日本マリア」という評価をうけた。(中略)

ダミアン原田氏は、世界遺産である「モンサンミッシェル」とフランス「ヴェズレー」の修道院のオルガニストであり、ヨーロッパにおける、シターの演奏者としてコンクール一席という記録をもつ第一級の音楽家である。また、横澤和也氏は奈良県奥吉野の天河弁天社で石笛と出会い、その魅力を世界に伝えている演奏家。民族性や宗教性を越えた人類太古の音”石笛奏者“としての独自の即興スタイルは、人間の魂を浄化し生命に輝きを与え、神よりの使者というべき存在である。

 

信藤 薫
1959年 大阪生まれ
2000年 オランダ王立クローラーミュラーミュージアム
IKIROに作品展示後6ヶ月間継続展示
2001年 イタリア カラーラ大理石採掘現場への映像投影
2002年 ドイツ ケルン国際交流会館での映像インスタレーション

 

 

取材協力:株式会社クレッセント

● この記事、会社情報は2011年6月の取材構成を基に構成されています。その後変更となっている場合もございますのでご了承下さい。
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