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オムニバス・ジャパン×クレッセント

新たなステージへ挑戦する、総合映像制作会社

映像制作業界に身を置く者なら知らぬ者はない会社がオムニバス・ジャパンだ。東京・赤坂のビデオセンターも兼ねる本社と三分坂スタジオ、TFCスタジオセンター、撮影センター、新橋ビデオセンターと主に港区中心に拠点を持つが、今回の取材では東北新社の等々力放送センター/等々力スタジオ&ライブラリーにお邪魔して、同社を新たなステージへと引っ張る”三銃士”、CGスーパーバイザーでCGIセンター長でもある、執行役員の迫田憲二氏、技術統括部技術管理部の山崎和広主任、開発課テクニカルディレクターの鳥居佑弥氏に話を伺った。迫田氏は肩書きの通り同社CG関連の総責任者、山崎氏はビデオ系の技術に造詣が深くビデオとCGの橋渡し的な役割を担っている。自らプログラマーでもある鳥居氏は現場技術者集団のリーダーである。

 
左から山崎和広氏、迫田憲二氏、鳥居佑弥氏

VICON導入の経緯
「当社は元々CMを中心に制作していく事業を主軸に行ってきているのですが、それとともにそれ以外にも映画、テレビドラマなどのコンテンツ事業の中でCGでキャラクターを作るという需要がかなり増えてきているんです。我々はいわゆる”手付け”でそれに対処してきたのですが、そうした需要の拡大に対応するためにもモーションキャプチャーでという流れに徐々になってきました。しかしスタジオは外部を利用させて頂いていたのですが、やはり会社としても内製化した方が需要の高まりへの迅速な対応や今後のキャラクタービジネス展開にも応用できるのではないかと言う将来性も見据えて、モーションキャプチャーシステムViconの最新カメラT160を20台導入させて頂きました」(迫田氏)。
ではなぜViconなのだろうか?「元々、別のモーションキャプチャーシステムを導入していました。しかし、最近のモーションキャプチャー撮影については、アクションの激しさも増し、性能以上の撮影が増えてきたため、様々なシチュエーションのモーションに対応するように、スタジオを使用した大掛かりなシステムも必要になっていているのではないかと感じていました。その中で昨年からViconも候補の一つとして他のシステムも調べさせて貰っていました。一番決め手となったのは(Viconが)モーションキャプチャーの技術以外にも、バーチャルカメラを使ってのプリビズ制作で使えるという広がりを感じたということですね」(迫田氏)。
応用力、が決め手と?「先ほど申し上げましたようにまずはモーションキャプチャーでキャラクターをという目的はあるのですが、元々VFX合成を得意としている会社ですのでCM、映画関わらず、シミュレーションという意味合いのプリビズを作ることが多いんですね。それをもっと効率よくもっと広げていくという目的もあったので(Viconなら)それもできるというのも導入の決め手になったのは間違いないですね」(迫田氏)。
クレッセントとのお付き合いもクレッセント創業時からと山崎さんは振り返る。既に同社はBoujou、Massive、3Delight、Bluefish444のユーザーでもある。

 

受注型から提案型へ
経済環境厳しい中、これまでと同じようなビジネススタイルではいけないと執行役員でもある迫田氏はひしひしと感じている。どうしても受注型から提案型へと言うは易し、行うは難しということももちろんわかっている。しかしその受注型の中でも受注した内容の中から同社ならではの提案を行っていくのはできると迫田氏は考えている。もちろん長期的には同社のキャラクタービジネスに連動する提案型スタイルを模索している。そうした同社の思いをいかに外部に知らしめるか。顧客への営業ばかりでなく、広報も必要になってくるだろう。これまでやってきたノウハウをセミナーなどで鳥居氏が講師となって行うなども徐々に展開中だ。オムニバス・ジャパンはこういう技術を持っている、ということとその技術はこういうスタッフが行っているという人材と技術の両面を会社としては打ち出していきたいと迫田氏は語る。

 

ワークフローの整備
これらの目的を実現するにはまず自社での開発も必要になってくる。ツールはツールでしかない、それを使っていかに独自性を出していくか。そのリーダーが鳥居氏だ。「(Vicon導入に関して)技術者として言わせて頂くとまずブレードというソフトは優秀ですね。今はクレッセントさんからスクリプトを提供して頂いているのですが僕自身がプログラマでもあるのでそれを自分たちでも手が入れられるんじゃないかとその可能性が見えてきていますね。ブレードからモーションビルダーにつないで、それを拠点としてMayaやMAXにアニメーションデータの流れを統一していきたいですね。2005年から放送開始した「牙狼-GARO-」シリーズから、キャラクターがCG上で動くというワークフローの整備が必要となり、Viconから現場まで携われるのにやりがいを感じています」(鳥居氏)。

 
牙狼〈GARO〉~蒼哭ノ魔竜~
(c)2012 雨宮慶太/東北新社
2013年2月より新宿バルト9ほかにて全国ロードショー

ビデオとCGの両輪
CG部門のスタッフはどうしてもビデオ系のハードウェアには弱い。「ハードウェアの構築についてはなるべく(CGのスタッフにも)わかりやすく構成するようにしています。実際の撮影ではオフライン出し用のタイムコード付き映像を出すためのシステムだとか、また再撮となるとアニメータのスタッフが行うには少し敷居が高くなるのでなるべくPCメインでできるような優しいシステムを試行錯誤しながら構築しています。モーションキャプチャーでモーションのデータをただ取るだけでなく撮影もしているのでこの画面をキャプチャしたらこういう画も取れるとか効率よく様々なデータを取れるように気を配っています。Viconだからそこまでできちゃうというのもあるんですけどね。最終的にモーションのデータが流れてくるけどその過程の画像を撮って置いたら仮編の方にまわせるんじゃないかとか。同時にいろいろなことができちゃうんです」(山崎氏)。

 

今後アピールしたいこと
「まずはこのモーションキャプチャーシステムを導入したことを皆様に知って頂きたいですね。もちろん当社が注力するキャラクタービジネスへのつながりも期待しています。プリビズに関してもこれまでシミュレーションの域だったのがリアルタイム性を求めてスタジオの中で監督、カメラマンの方々が決め込んでいけるという利点を訴求していきたいですね。当社には撮影部もありますので実際にそのプリビズでバーチャルカメラ使用する際にも撮影部からカメラマン連れてくることもできます。将来的には実際のカメラとバーチャルカメラをどうにか組み合わせて当社ならではの独自性を持たせたいという希望は持ってます」(迫田氏)。モーションキャプチャーシステムとプリビズビジネスの拠点がこの等々力スタジオなのである。

 

● 問い合わせ先 : 株式会社クレッセント 〒130-0021 東京都墨田区緑3-2-12 TEL.03-5638-1818 FAX.03-5638-1819
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