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導入事例:株式会社モズー(その1)

 株式会社モズー(以下 モズー)は2004年9月にモーションキャプチャスタジオと併設して設立され、映画、ゲーム、イベント映像などへクオリティの高いキャプチャサービスを常に提供している。

 

モーションキャプチャの撮影シーン。モーションアクタと呼ばれる演者にマーカをつけその動きを特殊なカメラで追跡し撮影する事で、その動きのデータを収録し、CGのキャラクタなどへ割り当てを可能とする。

多くのモーションキャプチャスタジオが導入しているカメラ。VICONMXシステム

 モーションキャプチャ(以下 MoCAP)とは、実際にモーションアクタが演じたリアルな動きをCGという仮想のキャラクタにアサインし、リアルなアニメーション制作を可能とするサービスである。そのため撮影から収録、データ整備と一見実写撮影のようなフローで行なわれる。しかし、撮影はアクタが付けたマーカから得られる動きのデータのみであり、そのデータはCGキャラクタへアサインされるため、アニメーションがズムーズになるようなCGクリエイタの知識も要求される。そのため、MoCAPは撮影とCGの間を繋ぐサービスとして位置づけられ、クオリティの高いモーションデータの収録には、実写のカメラマンと同様に職人的なノウハウとCGの動きを想定したテクニカルディレクションの知識までも必要とされる。

 
このようなプロフェッショナルな知識と技術を必要とするMoCAPを日本に広め、現在のポジションにまで高めた1つは、モズーの代表を務める竹原真治氏の存在があった。  今回はモズー 代表取締役社長 モーションディレクタ 竹原真治氏、取締役 MoCAPテクニカルディレクタ 棟方さくら氏、モーションデザイナ/Massiveデザイナ 長尾 慎二郎氏(記事後編にて掲載)、からモズーの設立経緯から現在のMoCAPサービス状況、そしてこれからの挑戦についてお話を伺った。

モズー 代表取締役社長

モーションディレクタ 竹原真治氏

日本におけるMoCAPの黎明期から活動を続けてきたエバンジェリスト

 

日本におけるMoCAPのエバンジェリスト〜竹原 真治氏〜

 日本では1995年にMoCAPの撮影サービスを提供するスタジオが初めてオープンし、それ以降CGに手付け以外にMoCAPでアニメーションを作るという下地はできた。しかし、MoCAPは前述の通り様々なテクニックが要求されるため、CG制作のワークフローにおいて取り入れられるケースはまだ少なかった。

竹原 真治氏(以下 竹原氏)は、この黎明期にMoCAPのスタジオ設立に参画する機会を得て以来ワークフロー構築を多く手がけ、まだシステムとして柔らかい段階から将来的なポテンシャルに惚れ込みエバンジェリストとして認知活動を積極的に行なっていた。しかし、MoCAPと出会いモーションディレクタとして活動するまでには、様々な経緯があった。

 

「私とCGとの出会いは高校生の頃に遡りますが、その当時からゲームに興味がありましたので、PCゲームの企画やサウンドを私が担当し、同級生の友人がプログラムを作りコンテストに応募したのが、最初のきっかけです。この応募作品がコンテストで入賞を果たしました。でも、この時はプログラムが出来ないと仕事に就けないというイメージが大きくて(笑)、ゲームクリエータへの道は断念してインテリアデザインに進みました。しかし、やはりインテリアデザインを作っていても、クリエイティブではない法令や書類作成に馴染めなくなり思い切って異業種転職を敢行し、制作会社に入社しました。そこでマッキントッシュやSGIのインディゴを使い、手付けのキャラクタアニメーション制作のキャリアを積んで、ソニーコンピュータエンターティメント(以下 ソニー)に入社しました。私がソニーに入社した時、丁度MoCAPチャスタジオを設立する事になり、その立ち上げに関わる事ができ、それが本格的なMoCAPとの出会いです。以前から色々情報は聞いてはいましたが、実際に目の当たりにしてすごく面白くて将来性も感じたので、それからはより技術的に、そしてディレクション業務としても携われる環境を求めていきました。」

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