Skip to Content

導入事例:株式会社モズー(その4)

Massiveによる群集アニメーション制作〜長尾 慎二郎氏〜

 最近記事でも取り上げられる機会が多くなったMassiveだが、モズーでも早い段階からこのアプリケーションを取り入れ制作を行っていた。Massiveといえば、CGで群集シーンを作成するアプリケーションだが、群集の動きの設定にはかなりのテクニックを必要とされる。その理由は単純で、多くの人が俯瞰で群集の動きをリアルに見たことがないためだ。記憶にある群集の動きはハリウッド映画であり、その動かし方のノウハウを知る人は当然少ない。

 しかし、モズーには前述したように、MoCAPを通じ多くのアニメーション設定のノウハウがあり、その蓄積された技術と知識は群衆の動きというモーションデザインにも反映することが可能だ。

 また、元々はニュージーランドの制作会社 WETAでインハウスツールとして開発され、その後Massive softwareとして製品化された経緯から、テクニカルディテクター(TD)を中心として、CGプログラマでありデザイナである、という両面を持った使い手を想定して作られた部分が色濃く残っている。モズーでは、竹原氏を中心としてMoCAPで必要とされる、リグの組み方など構造的な制作方法を得意とし、、技術的なセンスを持ち合わせているスタッフが多く揃っており、その意味でもMassiveへアニメーションを設定するモーションデザインを使いこなせるベースが十分蓄積されていた。

 

 このMassiveをメインとして担当しているのは長尾 慎二郎氏(以下 長尾氏)だ。彼は、大学でプログラムを専攻し、卒業後はビジネス系の会社にてプログラム開発に携わり、その後専門学校でCGデザインを学んだ背景を持っていた。

 

 

モーションデザイナ/Massiveデザイナ  長尾 慎二郎氏

大学でプログラムを専攻後、ビジネス系の開発会社に入社するが、CGクリエータを目指し退社。

CG専門学校で学んだ後モズーに入社し、MotionBuilderとMassiveを担当

 

「私はモズーに入社して5年目となりますが、最初はMotionBuilderを担当していました。でも、大学でC言語を中心としたプログラムを専攻し、卒業後はビジネス系の開発会社でもプログラムを組んでいましたので“Massiveをやってみる?”って声をかけられて色々試してみましたが、論理的な構造を持っていて面白いと感じました。

 最初はクレッセントさん(Massiveの日本総代理店)が開催する講習会に参加して、学びましたが、モズーでは竹原(氏)が先に触っていましたし、プログラム的なシミュレーションで操作できるので特に抵抗はありませんでした。」

 

 まさにプログラムとCGデザインの双方をこなす長尾氏だが、竹原氏は映画 「蒼き狼」で実際にMassiveを自ら扱いこれからの制作ツールとして活用できる、と確信していた背景もあった。

 長尾氏はMassiveデザイナとして2007年公開の大型映像「銀河鉄道999 星空はタイムマシーン 太陽系・恐竜絶滅篇」 から2009年放映のアニメ 「グインサーガ」へと大作を手がける事で、着実に実績を積み上げてきていた。

 

大型映像「銀河鉄道999 星空はタイムマシーン 太陽系・恐竜絶滅篇」にて、長尾氏が担当した群衆が逃げ惑うシーン。20-30秒という長いカットを作り上げ、Massiveデザイナとしての実績を築いた。

(C)東映アニメーション (C)松本零士・東映アニメーション

 
 
 
  前へ   04   次へ