今回は、スモールパッケージ……というよりも、ミニマムパッケージにおける照明機材について、筆者の今の現場を記したい。
デジロケと照明
「ハンドヘルドカメラ」いわゆる「デジ」を使ったロケでは、ミニマムな機材と人員でロケを遂行することを求められる事が多い。スタッフはディレクターとカメラマンの2名という事も珍しくない。そうしたデジロケにおいて、機材選定で悩むのが「照明」である。
筆者の場合、海外ロケに於いてデジを使った収録をディレクターと2名体制で行う機会が多く、その中でどのような照明を選択するかは、長年、そして毎度の課題だ。 海外ロケの場合は、ENG・デジによらず機材の制限が大きい。全体の重量制限や、長期ロケの場合は機材の故障などの事も考えて、壊れにくい機材、あるいは予備を持っていくなど、ロケ内容外のことを考えておかねばならない。また、機材バランスとしては、カメラや三脚は小型軽量化しているので、照明もコンパクトに纏めたいところ。そもそも他に技術スタッフがいるわけでは無いので、沢山の照明を持って行ったところで、1人では捌ききれない。最小限の照明機材で、効果的なライティングを行える事を考える必要がある。