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2015 NAB SHOW開催

次世代コンテンツ制作に最適化する新たなワークフロー構築時期が到来

2015 NAB SHOW(全米放送機器展、主催:全米放送事業者協会)がラスベガスコンベンションセンター(米国ネバダ州ラスベガス、以下LVCC)で4月11日から16日まで(展示は13日から)6日間の日程で開催された。4K60pの必要性が理解された昨年のNAB SHOWを受け、今年は次世代高精細コンテンツ制作するためのワークフロー構築に向けて動き出した。
会期中の4月14日付で発表された登録入場者数は、103,042人(暫定値)。昨年の最終登録入場者数97,915人に比べ、5,127人(約5.2%)の増加となった。入場者数が10万人を超えるのは、ファイルベース・ワークフローに焦点が当たった2010年以来のこととなる。さらに、今年の出展面積は1,015,000平方フィート(94,296.59平方メートル=東京ドーム約2個分)とも発表があったが、出展面積が100万平方フィートを超えるのは、LVCC現サウスホールが完成する前、サンズEXPOセンターも使用していた2000年まで遡る(当時の出展面積は1,023,522平方フィート)。
現在でも、日本・米国・韓国以外の各国放送市場では、まだまだファイルベース化・HD化への移行期ではあるが、素材としての4K収録は始まってきている地域も出てきている。そんななか、4K制作を見つめながら、ファイルベース制作をスムースに行うための次世代ワークフローの構築に向けた関心が高まってきているようだ。昨年のNAB SHOWでは、スポーツなどの速い動きのある番組などで4Kを活用するためには、60pでの収録が標準として受け入れられるようになり、風向きが変わった。それに伴い、今年のNAB SHOWでは、4K60pの制作環境をどのように構築するのか、HD制作環境からのマイグレーションも含めて、関心が高まった。
振り返れば、入場者数10万人超・出展面積100万平方フィート超となった2000年は、次世代コンテンツ制作環境としてHDリアルタイム編集環境とHDリアルタイム合成環境の素材をネットワーク活用で共有するワークフローに焦点が当たった年だった。以降、2005年にテープレスカメラが登場しファイルベース化の産声が聞こえるまで、ワークフローのダウンサイジングと効率化の模索が続いた。
今年のNAB SHOWは、当時の激変するワークフロー変革期にも似た会場の雰囲気が感じられた。高解像度・高品質・大容量ファイルをいかにスムースに流し、効率的に制作を行い放送/配信し、制作後にアーカイブしていくか。既存の設備をどのようにリプレイスしていくのか。これからの数年は、まさに新しい次世代コンテンツ制作に最適化した次世代ワークフローの構築期に入る。制作時の単なる素材管理だけでなく、撮影、インジェスト、編集、アーカイブ、送出/配信、2次利用など、制作ワークフロー全体で次世代環境を模索していくことになることを感じさせるNAB SHOWだった。(イメージアイ 秋山謙一)